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OptiFDTDの事例
微小光学や先端フォトニクス技術は、現在の光通信システムにおける通信容量の目覚しい進歩に大きく寄与してきました。データ容量の増加にともない、光学素子は微小かつ複雑になっており、サブミクロンの大きさでは生産が難しくなります。そのため、新しい集積回路および微小回折光学デバイスを、モデルを簡略化せずにシミュレーションできる先端ソフトウェアが求められています。FDTD法は、元々 マイクロ波などの電磁場解析に利用されてきた解析手法です。光の領域では、周波数の増加と共に計算量が膨大になるため、実際的な解析は難しいとされてきました。しかし、近年のコンピュータ技術の進歩および価格の低下により、FDTD法を使った光の解析が現実的になってきました。
このような背景により、集積回折光学デバイスのシミュレーションのためのエンジニアリング・ツールとして、FDTD(有限差分時間領域)法が注目されています。
FDTD法では、以下の機能をモデル化することができます。
- 光の伝搬、散乱や回折、反射、偏光効果
- 等方性や異方性の材質、分散や非線形性を持つ材質、損失や利得を持つ材質
偏波分離のための中空ファイバー解析例
SPPにおけるバンドパス・フィルタの解析例
光ファイバーと導波路の結合効率の解析例
単一モード光ファイバーと導波路(あるいは、半導体レーザーと光ファイバー)の結合方法は、光通信システム設計上に非常に重要な課題であります。下記の解析例では、SMFの先端をレンズ状に加工した上、球レンズあり・なしの二通りの結合効率のシミュレーションを行いました。解析結果より、球レンズが結合効率を劣化させることが分かります。
3Dモデル
側面断面の屈折率分布図
OptiFDTDによる時間領域解析
Exの伝播様子(時間領域)の動画(球レンズあり)
Exの伝播様子(時間領域)の動画(球レンズなし)
OptiFDTDによる定常態解析
有機太陽電池セルの最適化解析 (山形大学様 ご提供)
スロット導波路解析
参考文献: WikipediaのSlot-waveguide項目スロット導波路のモード解析例(OptiFDTDには最新のモード・ソルバーが搭載しております)
上記のスロット導波路が90度曲がった時の3D OptiFDTD伝播解析例
Exの伝播様子(時間領域)の動画
Ezの伝播様子(時間領域)の動画