OptiFDTD Version 10.0
時間領域光伝搬ソルバー OptiFDTD 10.0 がリリースされました。今バージョンでは、Linux 版の64-bit 3D シミュレータの追加や、材料ライブラリの充実、OptiMode における機能拡張が行われました。
その他、主要な新機能につきましては下のリストをご覧ください。また、具体的な使い方につきましては、インストールフォルダに収録されている チュートリアルマニュアル(Technical Background and Tutorials)や、サンプルモデルをご覧下さい。
Linux版64-bit 3D Simulator
Linux版の64-bit 3D Simulator が利用可能となりました。
マルチ CPU / マルチコア計算をサポートする平行/並行処理エンジンに対応しています。
(※ Linux対応の64-bitシミュレータはオプション製品となります。)
材料ライブラリの充実
新たに40種類以上の光学材料がライブラリに追加されました。
今回ライブラリに登録された材料の詳細は、新たに追加された「OptiFDTD Material Library」マニュアルにて確認できます。
パルス波の設定機能の改良
パスル波を設定する際のユーザインターフェースと計算式が改良されました。この改良により、パルス波の帯域幅の調整作業が大幅に軽減されます。
Sweepパラメータ設定用インターフェースの追加
新たに、Sweepパラメータ設定用のインターフェースが追加されました。走査範囲や入れ子の設定などを、インターフェース上で行うことができます。
OptiModeの最適化機能(Optimizer)
OptiModeで最適化計算の実行が可能となりました。一変数の場合には Golden Search法、多変数の場合にはModified Powell direction set search法、またはNelder-Mead Simplex法による最適化計算が可能です。
OptiModeでのレイアウトビュー表示
旧バージョンでは、作成したモデルのレイアウトの確認は離散化後の屈折率分布のみでしたが、本バージョンより Cross Section Designer で構造のレイアウトを表示することが可能になりました。
フォトニック結晶ファイバなどの複雑な形状を作成する際に構造の確認が容易になります。
OptiModeでのグラフ表示機能の強化
OptiModeのパラメータスキャン機能の強化に伴い、Analyzerでのグラフ表示機能も強化されています。グラフの縦軸や横軸、同一グラフ上に表示する曲線の種類など、ユーザが指定した任意のグラフをAnalyzerで表示することが可能です。この機能は、変数として設定した構造パラメータなどの最適な条件をいち早く直感的に探し出すために非常に有効です。