開発元 Optiwave社
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OptiBPMの特徴

OptiBPMは有限差分ビーム伝搬法(FD-BPM)を用い、光導波路や光ファイバを伝搬する光の様子をシミュレーションするソフトウェアです。
使いやすく洗練されたデバイスレイアウトデザイナによって任意の構造を2D、3Dで簡単にモデリングでき、解析結果として光の分布や出力パワーなどの情報を表示できます。

  • 最新機能につきましては、各バージョンの新機能紹介ページをご参照ください。

  • BPM アルゴリズム

    BPM法では、ヘルムホルツ方程式に近軸近似などの近似を加え、計算アルゴリズムを単純化しています。
    これにより2次元や3次元の誘電媒質内を伝搬するビームを、短い計算時間と効率的なメモリ使用量で解析することができます。
    • BPMアルゴリズムの概要
      • ヘルムホルツ方程式を有限差分法にて離散化。光の分布や屈折率の分布を均一メッシュで表現します。
      • 伝搬方向に前進する光を仮定し、1ステップずつ光を進めながら伝搬シミュレーションを行います。
      • 計算領域の境界部分に設定された境界条件(TBC、PML)により、境界での光の反射を抑え開空間での解析を精度良く行うことができます。
      • 2次元と3次元のアルゴリズムを用意。多くの場合は等価屈折率法を用いて3次元モデルを2次元モデルに近似して解析することができます。

    デバイスレイアウトデザイナ

    使いやすく洗練されたデバイスレイアウトデザイナによって任意の構造を2D、3Dで簡単にモデリングすることができます。
    • 基本形状ライブラリを用意。マウス操作で直線や円弧、テーパ導波路などを組み合わせ、簡単にデバイスを作成できます。
    • 多項式、関数定義(数式による定義)、ユーザ指定ファイルを使用することにより任意の形状を定義できます。
    • 配置した基本形状やグループのミラーリングやスケーリング、グリッド点へのスナップなど、便利な編集ツールが用意されています。
    • 作成したデバイスはDXFやGDS IIのファイル形式で出力し、マスクデータとして活用できます。
    • DXFやGDS II形式のデータをモデルデータとして読み込むことができます。

    デバイスレイアウトデザイナ

    モードソルバ

    導波路やファイバの断面情報から、伝搬モードの解析を行ないます。
    • 複素完全ベクトルアルゴリズムを採用し、スカラ計算はもちろん、セミベクトルやベクトルモードでの計算も可能です。
    • 損失、利得、漏洩(Leaky)モード、曲げ導波路などの複素モードを計算できます。
    • 波長や層の厚さ、導波路の幅などのパラメータをスキャンさせながら、それぞれの条件でモードを解析できます。
    • 屈折率分布をデータファイルで指定し、モードを解析することができます。
    • ファイバ専用モードソルバではLPモード形式での出力が可能です。
    • モードソルバで計算した結果をファイルに出力し、伝搬シミュレーションモデルの入射光として利用することができます。

    拡散導波路シミュレーション機能

    拡散導波路シミュレーション機能により、以下のような拡散導波路のモデリング、シミュレーションが可能です。
    電極を配置し、電気光学効果を考慮した解析を行なう事もできます。

    Ti : LiNb03 上のTi拡散 導波路
    Mg : LiNb03 上のMg拡散 導波路
    H+ : LiNb03 上のプロトン交換導波路
    Ti導波路断面の屈折率分布と電極を配置したモデルの例

    Visual Basic Script機能

    モデルの作成やパラメータを連続的に変えながらの繰り返し計算などをVBScriptで指定できます。


    VBScriptの指定と電圧を変えながら繰り返し計算を実行した結果の例

    関数定義機能

    断面屈折率分布を直接関数で定義することができるため、複雑な形状でも定義が可能です。
    また、伝搬する光を関数の中で利用することで非線形効果を考慮した解析も可能です。

    リザルトアナライザ

    光の伝搬の様子や屈折率分布、出力パワーなどのシミュレーション結果は、リザルトアナライザのデータとして1つのデータベースファイルに保存されます。
    シミュレーションを1度実行した後は、再度シミュレーションを行うことなく見たい結果にすばやくアクセスすることができます。


    リザルトアナライザ − 各導波路からの出力パワーの推移の表示例

    その他の機能

    • コンフォーマルマッピング機能
      直線導波路に対し、一定の曲率を持つ導波路と等価になるよう屈折率分布を変換します。
      この機能により、BPM法の弱点であった大きい角度で曲がった導波路の解析を行なう事ができます。

    • モニタリングパス表示機能
      導波路内の指定した複数のパスに沿って、光の伝搬の様子を追跡することができます。

    • データ出力
      計算結果はテキストファイルに出力され、OptiBPM のビューアやその他のソフトウェアで表示、加工することができます。
      屈折率断面や光の分布、伝搬損失などのデータを出力することができます。

    • ポスト処理
      伝搬シミュレータやモードソルバで出力したデータファイルを元に、各種ポスト処理や可視化を行なう事ができます。

    • バッチ処理機能
      バッチ処理機能を利用したシミュレーションの自動化が可能です。複数のモデルファイルを作成後、任意の順番で自動的にシミュレーションを実行するよう指定することができます。

    • 他ソフトウェアとの連携解析機能
      FDTD法を用いた解析プログラムOptiFDTDや光通信システムシミュレータOptiSystem、レンズ設計の分野で広く使用されている光学設計評価プログラムCODE VやZemaxとの連携解析が可能です。
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